「昨日は食べてくれたのに、今日はひと口も食べない」。
「好きなものばかり欲しがって、野菜には手をつけない」。
2歳ごろの食事では、そんな悩みが増えることがあります。
毎日の食事を用意していると、栄養は足りているのかな、このままで大丈夫なのかなと心配になりますよね。
でも、この時期の好き嫌いや食べムラには、成長とともに変わっていく味の好みや、自分で決めたい気持ちなどが関係していることもあります。
この記事では、2歳児がご飯を食べない背景と、偏食・遊び食べ・立ち歩きに対して家庭でできる工夫、相談の目安を紹介します。
毎食すべてを食べられなくても、それだけで育て方に問題があるわけではありません。
食べた量だけでなく、子どもの元気さや成長の様子も大切にしながら考えていきましょう。
2歳児がご飯を食べないのはなぜ?
自分で決めたい気持ちが育ってくる
2歳ごろは、自分の好きなものや嫌なものを、以前よりはっきり伝えられるようになってくる時期です。
食事でも「これはいらない」「こっちがいい」と意思を示すことがあります。
必ずしも料理の味が嫌いなのではなく、その日の気分や自分で選びたい気持ちが関係していることもあります。
味や食感が苦手な場合もある
野菜の苦み、肉のかたさ、葉物の繊維、口の中でまとまりにくい食感などが苦手な子もいます。
2歳では噛む力や食べ物を口の中で処理する力にも個人差があります。
食べない理由が味なのか、噛みにくさなのか、見た目なのかを観察することがヒントになります。
食事の時間にお腹が空いていない
おやつや飲み物の量、昼寝や外遊びの時間などによっても、食欲は変わります。
食事の直前にお腹がいっぱいになっていないか、生活リズムを一度見直してみましょう。
ただし、食べさせるために必要なおやつまで極端に減らす必要はありません。
幼児のおやつには、食事だけでは補いきれない栄養を補う役割もあります。
好きなものしか食べないときの対応
食べられるものを安心の土台にする
苦手な食べ物だけを並べると、食事そのものが嫌になってしまうことがあります。
まずは食べ慣れたものも一緒に用意し、食卓で安心して過ごせるようにしましょう。
新しい食材は少量から試し、食べられなかった日は無理に口へ運ばなくても大丈夫です。
食材の形や調理方法を変えてみる
離乳食完了期から幼児食への進め方や、手づかみ食べ、食事のかたさを詳しく知りたい方は、「1歳児の食事|幼児食への進め方と食べないときの対処法」も参考にしてみてください。
同じにんじんでも、やわらかく煮たもの、薄く切ったもの、スープに入れたものでは食べやすさが変わります。
葉物が苦手なら、細かく切って十分に加熱するなど、子どもの噛む力に合った形を考えてみましょう。
ただし、無理に苦手な食材を隠して食べさせる必要はありません。
食材の見た目や香りに少しずつ慣れていく過程も大切です。
- 食べやすいかたさや大きさになっている
- 安心して食べられる料理も用意している
- 新しい食材を一度にたくさん出していない
- 食べることを無理強いしていない
- 食べられた量だけでなく、成長も見ている
食べない日があっても責めない
「せっかく作ったのに」と感じる日もありますよね。
けれど、食べないことを叱ったり、食べ終わるまで席を離れられないようにしたりすると、食事の時間が負担になる場合があります。
食べられた量だけでなく、食材を見た、触れた、食卓に座れたといった小さな経験も大切にしていきましょう。
食事とは別の時間に、食べもの遊びを楽しむ
食べものに興味を持ってほしいと思っても、毎回の食事で新しい食材に挑戦するのは、親子ともに負担になることがあります。
そんなときは、食べることから少し離れて、食べものの絵を見たり、お店屋さんごっこをしたりするのもひとつの方法です。
「りんごはどれかな?」「くまさんにどうぞ」など、食べることを目標にせず、親子で楽しくやり取りする時間にしてみましょう。
つむぎ帖では、2歳ごろから親子で楽しめる印刷用PDF教材「たべものあそび帖」を用意しています。
水彩風の食べものカード12枚を使って、色探しやお店屋さんごっこ、お弁当づくりなどを楽しめる教材です。
言葉で答えられなくても、指さしやカードを選ぶだけで楽しめます。
食事とは別の時間に、親子で食べものについてお話しするきっかけとして活用できます。
対象:2歳ごろから(発達や興味に合わせて)
内容:A4・全12ページ/食べものカード12枚付き
価格:100円(税込・デジタル教材)
※印刷用PDFのデータ商品です。印刷代は別途かかります。
※偏食の改善や食事量の増加を保証する教材ではありません。カードの切り取りは大人が行い、遊ぶときはそばで見守ってください。
遊び食べ・立ち歩きが多いときは?
食事中にスプーンで遊んだり、お皿を動かしたり、途中で席を立ってしまったりすることもあります。
「食事中は座ってほしい」と思っても、なかなかうまくいかないことがありますよね。
まずは子どもの様子を見ながら、食事に集中しやすい環境を整えてみましょう。
食事に集中できる環境を整える
テレビやおもちゃが気になっていると、食事よりも遊びに意識が向きやすくなります。
食事の前におもちゃを片付け、テレビを消すなど、できる範囲で環境を整えてみましょう。
椅子やテーブルの高さ、足元の安定なども、座りやすさに関係します。
立ち歩いたときは落ち着いて対応する
子どもの気持ちに寄り添う言葉の選び方に迷ったときは、「2歳・3歳の声かけのコツ7つ」でも、日常で使いやすい声かけの例を紹介しています。
食べ物を口に入れたまま歩き回ると、転倒や窒息につながる危険があります。
食事は座って食べることを繰り返し伝え、立ち歩いたときは食べ物を持たせたまま歩かせないようにしましょう。
食事の途中で集中が切れた場合は、食べ続けるかどうかを落ち着いて確認し、無理に長時間座らせ続けないことも大切です。
歩きながら食べることや、口いっぱいに詰め込むことは避けましょう。
食べ物のかたさや大きさは、年齢だけでなく、その子の噛む力に合わせて調整してください。
食事中は大人が様子を見守り、慌てず落ち着いて食べられる環境を整えましょう。
自分で食べたい気持ちを応援する
2歳ごろは、スプーンやフォークを自分で使いたがる子もいます。
まだうまくすくえなかったり、食べ物を落としてしまったりすることもありますが、その経験も食事動作を覚えていく過程のひとつです。
使いやすい食具を用意することが、食事に取り組むきっかけになる場合もあります。
自分で食べる練習をしたい子ども向けのフォークとスプーンのセットです。
食具を使いやすくする工夫は、食べる意欲を支えるひとつの方法になります。
偏食そのものを改善する商品ではありません。
対象年齢や使用方法、色・セット内容は購入する商品ページで確認してください。
※Amazonと楽天ではカラーや販売内容が異なる場合があります。
お皿を動かす・ひっくり返すとき
食器が動いてしまうことで、食べ物をすくいにくく感じる子もいます。
一方で、お皿を動かす行動が、遊びや好奇心による場合もあります。
食器を固定しやすくする補助用品を使う方法もありますが、それだけで遊び食べがなくなるわけではありません。
底面に吸盤が付いた、子ども用のボウル3個セットです。
食器が動きやすいときの補助として使える商品です。
吸盤は使用するテーブルの材質や表面の状態によって、付き方が異なる場合があります。
使用前に吸着を確かめ、食事中は大人が見守ってください。
対象年齢や電子レンジ・食洗機などの使用条件は、購入前にメーカー・販売ページで確認しましょう。
※商品の仕様・販売価格・在庫状況は販売ページで確認してください。
保育園では食べるのに、家では食べないのはなぜ?
「園では完食しています」と聞くと、家ではどうして食べないのだろうと不思議に感じることがありますよね。
家庭と保育園では、周囲の人、食事の時間、献立、食器などの環境が異なります。
お友達が食べている姿を見て挑戦する子もいれば、家では安心して自分の好みを表現する子もいるかもしれません。
ただし、理由は子どもによって異なるため、一つに決めつける必要はありません。
園での食べ方を聞いてみる
食事で困っているときは、保育園の先生に様子を聞いてみるのもよい方法です。
食べている量だけでなく、食材のかたさ、一口量、食具、食事中の姿勢、声かけなどを聞くと、家庭で試せる工夫が見つかることがあります。
- どの料理を食べているか
- 一口の大きさや食材のかたさ
- スプーン・フォークの使い方
- 食事にかかっている時間
- 食べやすくなる声かけや関わり方
園でできていることを、そのまま家庭でも再現しなければいけないわけではありません。
無理のない工夫だけを取り入れていきましょう。
食べる量が少ないときの相談の目安
好き嫌いや食べムラがあっても、元気に過ごし、身長や体重がその子なりに伸びている場合もあります。
ただし、食べられる食品が極端に少ない場合や、成長や体調に変化がある場合は、早めに相談することが大切です。
- 体重が減っている、または成長曲線の伸びが鈍くなっている
- 食べられる食品が極端に限られている
- 食事のたびに強く嫌がり、日常生活への影響が大きい
- 噛むことや飲み込むことが難しそう
- 食事中にむせたり、咳き込んだりすることが繰り返される
- 顔色や元気、活動量などに気になる変化がある
急に水分がとれなくなった、ぐったりしている、呼吸が苦しいなどの場合は、普段の偏食とは分けて速やかに医療機関へ相談してください。
相談先はどこ?
食事の悩みが続くときは、かかりつけの小児科、自治体の保健センター、こども家庭センターなどに相談できます。
食材のかたさや噛み方、飲み込み方が気になる場合は、その様子も一緒に伝えましょう。
家庭での食事の記録や母子健康手帳の成長曲線があると、相談の手がかりになります。
2歳児の食事に関するよくある質問
A.一時的な好みの偏りは珍しくありませんが、特定の食品だけの状態が長く続くと栄養面が心配になる場合があります。無理強いせず、食べられるものを確認しながら、必要に応じて小児科や管理栄養士に相談しましょう。
A.食事への集中が切れたときは、落ち着いて食べるかどうか確認しましょう。長時間無理に座らせる必要はありませんが、毎回ほとんど食べられない場合は、食事時間や体調、成長の様子も含めて相談すると安心です。
A.野菜を一種類食べないだけで、すぐに栄養不足になるわけではありません。ほかに食べられる野菜や食品を組み合わせ、数日単位の食事内容や成長の様子も確認しましょう。食べられる食品が非常に少ない場合は相談してください。
A.園と家庭の食事環境の違いが関係している可能性があります。園で食べている食材の形や食具、声かけなどを参考に、家庭で取り入れやすい工夫を試してみましょう。
まとめ|食べる量だけでなく、安心できる食卓を大切に
2歳ごろの食事は、子どもの意思や好みがはっきりしてくることで、今までとは違う難しさを感じることがあります。
好き嫌いや遊び食べに悩んだときは、食材の食べやすさや環境を整えながら、無理なく向き合っていきましょう。
食事は毎日のことだからこそ、すべてを完璧にしようとしなくても大丈夫です。
心配が続くときは、一人で抱え込まず、園や専門職にも相談してくださいね。
- 食べない理由を決めつけず、様子を観察する
- 食べやすい食材や姿勢、環境を整える
- 食事量だけでなく、元気さや成長を確認する