「友達が遊んでいるのを見ているけれど、なかなか輪に入れないみたい」
「お友達と遊びたいのに、どう声をかけたらいいかわからないようで心配」
「友達とけんかになったと聞いて、どう対応したらいいのか悩んでいる」
4歳ごろになると、友達と一緒に遊ぶ機会が増え、子ども同士の関わりも少しずつ複雑になってきます。
周りの子が楽しそうに遊んでいると、「うちの子だけ一人で大丈夫かな」と心配になることもありますよね。
でも、友達の輪にすぐ入れないことや、一人で遊ぶことが好きなことだけで、問題があるとは限りません。
子どもによって、友達との距離の取り方や、安心して遊べるようになるまでの時間は違います。
この記事では、4歳ごろの友達関係の発達、友達とうまく遊べない理由、仲間に入れないときの対応、家庭でできる声かけ、園への相談の目安を紹介します。
- 4歳ごろの友達関係の発達
- 友達の輪に入れない理由
- 仲間に入れないときの親の対応
- けんかやトラブルが起きたときの関わり方
- 家庭でできる声かけ7つ
- 園の先生に相談したい場面
4歳ごろの友達関係はどう発達する?
4歳ごろは、友達と同じ遊びを楽しんだり、役割を決めてごっこ遊びをしたりする経験が増えてくる時期です。
一方で、自分の気持ちと友達の気持ちがぶつかり、思いどおりに遊べないこともあります。
友達と一緒に遊ぶ楽しさが広がる
お店屋さんごっこやおままごとなどで、友達と役割を分けたり、同じイメージを共有したりする姿が見られるようになります。
ただし、いつも友達と一緒に遊ぶわけではありません。
一人で好きな遊びに集中する時間も、子どもにとって大切です。
友達との意見の違いを経験する
「自分が先に使いたい」「その役をやりたい」など、友達と考えが違う場面も増えてきます。
相手の気持ちを考えたり、折り合いをつけたりする力は、こうした経験を重ねながら少しずつ育っていきます。
けんかをすることだけで、友達と仲良くできない子だと決めつける必要はありません。
友達との関わり方には個人差がある
初めて会う子にも積極的に声をかける子もいれば、しばらく様子を見てから遊び始める子もいます。
大人数よりも、少人数で落ち着いて遊ぶ方が好きな子もいます。
友達と遊ぶ回数だけでなく、本人が安心して楽しく過ごせているかを大切にしましょう。
友達と一緒に遊べることだけが、成長の目安ではありません。
一人で遊ぶ時間や、友達の遊びをそばで見ている時間にも、その子なりの意味があります。
4歳児が友達とうまく遊べない理由
友達とうまく遊べないように見えるときも、理由は一つとは限りません。
まずは、どんな場面で困っているのかを見ていきましょう。
友達にどう声をかけたらよいかわからない
一緒に遊びたい気持ちはあっても、「入れて」と言うタイミングがわからないことがあります。
友達が遊んでいる様子を見ながら、声をかけるきっかけを探している場合もあります。
そんなときは、無理に声をかけさせるよりも、まず本人がどうしたいのかを聞いてみましょう。
自分の気持ちを言葉にするのが難しい
「そのおもちゃを使いたかった」「本当は違う遊びがしたかった」と思っていても、うまく伝えられないことがあります。
気持ちを伝えられず、泣いたり怒ったりしてしまうこともあるでしょう。
家庭でのごっこ遊びや会話を通して、気持ちを伝える経験を少しずつ重ねていくことができます。
遊びのルールや順番で意見が合わない
友達と一緒に遊ぶと、おもちゃの貸し借りや順番、役割などをめぐって意見が分かれることがあります。
自分の思いを伝えることも、相手の話を聞くことも、まだ練習している途中です。
一人や少人数で遊ぶ方が安心できる
にぎやかな集団よりも、一人でじっくり遊んだり、気の合う友達と少人数で遊んだりする方が安心できる子もいます。
一人でいることを、すぐに「寂しいはず」と考える必要はありません。
本人が楽しく過ごせているか、困っていることがないかを見守りましょう。
- 本人は友達と遊びたがっている?
- 一人で遊んでいるときは楽しそう?
- 特定の場面で困っている?
- 先生や友達に助けを求められる?
- 園に行くことを嫌がっていない?
「友達と遊べたか」だけでなく、子どもの気持ちや安心して過ごせているかを見ていきたいですね。
友達の輪に入れないとき、親はどう対応する?
友達と遊びたそうなのに、なかなか輪に入れない姿を見ると、親も心配になりますよね。
でも、無理に「入れてと言っておいで」と促すことが、いつも助けになるとは限りません。
まずは、子どもの気持ちを確かめることから始めましょう。
① 本人がどうしたいかを聞く
「一緒に遊びたい?」「もう少し見ていたい?」と、答えを急がずに聞いてみましょう。
友達の遊びを見ているだけで満足している場合もあります。
本人が困っていなければ、無理に集団へ入れる必要はありません。
② 声をかける方法を一緒に考える
一緒に遊びたい気持ちがあるなら、「何しているの?」「一緒に遊んでもいい?」など、短い言葉を親子で考えてみましょう。
言葉がすぐに出てこない子には、大人が相手役になって、ごっこ遊びの中で試す方法もあります。
ただし、練習を嫌がるときは無理に続けなくて大丈夫です。
③ 入れなかったときの方法も伝える
友達に声をかけても、遊びの途中で「今はだめ」と言われることもあります。
そんなときは、「少し待つ」「別の遊びをする」「先生に相談する」など、ほかにも方法があることを伝えましょう。
友達に断られたことを、子ども自身の価値と結びつけないことも大切です。
「一緒に遊びたかったんだね」
「どうしたいか、一緒に考えようか」
「今は見ていたいんだね。それでもいいよ」
「困ったら先生に話してもいいんだよ」
友達とけんか・トラブルになったときの対応
4歳ごろは、遊びのルールや順番、役割などをめぐって、友達と思いがぶつかることもあります。
けんかをしたと聞くと、つい「謝ったの?」「仲良くしなさい」と言いたくなるかもしれません。
でも、まずは何があったのかを落ち着いて聞くことが大切です。
子どもの話を途中で決めつけない
「何が嫌だったの?」「そのあとどうしたの?」と、責めずに聞いてみましょう。
4歳ごろは、出来事を順番どおりに説明することが難しい場合もあります。
子どもの話だけで相手が悪いと判断せず、必要に応じて園の先生にも状況を確認しましょう。
気持ちを受け止め、行動は分けて伝える
「使いたかったんだね」と気持ちを受け止めることと、叩いたり押したりしてはいけないことを伝えるのは、両立できます。
「嫌だったね。でも叩くのは危ないよ。先生を呼ぼうね」と、短く具体的に伝えてみましょう。
無理に仲直りを急がせない
すぐに「ごめんね」と言わせたり、握手をさせたりするより、まずは気持ちが落ち着く時間を大切にしましょう。
落ち着いてから、相手の気持ちや次にできることを一緒に考えていけるといいですね。
繰り返し仲間外れにされる、怖がっている、叩かれるなどの場面では、子どもだけで解決させようとしないでください。
大人が安全を守り、園の先生と状況を共有して対応を考えることが大切です。
「自分で何とかしなさい」と我慢させる必要はありません。
家庭でできる声かけ7つ
友達との関わり方を育むために、家庭で特別な練習をたくさんする必要はありません。
日常の会話やごっこ遊びの中で、短い言葉を一緒に考えてみましょう。
- 輪に入れずにいるとき:「一緒に遊びたい? もう少し見ていたい?」
- 声をかけたいとき:「『何しているの?』って聞くのもいいね」
- 誘われたとき:「『うん、遊ぼう』でも『今は見ているね』でもいいよ」
- 断られたとき:「残念だったね。次はどうしたい?」
- 順番でもめたとき:「使いたかったんだね。どうしたら順番にできるかな?」
- けんかのあと:「嫌だったことを教えてくれる?」
- 困っているとき:「先生に一緒に話してみようか」
どの言葉も、子どもに言わせるための決まり文句ではありません。
その子が安心して気持ちを表せる方法を、一緒に探していきましょう。
絵を見ながら、友達との遊び方を考えてみよう
友達に声をかける方法を言葉だけで説明しても、イメージしにくい子もいます。
そんなときは、絵を見ながら「どうしたいかな?」と考えてみるのも一つの方法です。
『4歳ごろの親子に|お友達との遊び はじめの一歩帖』
友達が遊んでいる様子を見たり、誘われたときの返事を選んだり、すぐに輪に入れなかったときの方法を考えたりできる教材です。
「そばで見る」「声をかける」「別の遊びをする」「大人に相談する」など、いくつかの選択肢を絵で確認できます。
一人で遊ぶことや、そばで見ていることも大切にしているので、無理に「入れて」と言わせるための教材ではありません。
切り取りや子どもの文字書きは不要で、必要なページを親子で眺めるだけでも使えます。
A4・全10ページ/100円/印刷用PDF
※紙の冊子の発送はありません。友達ができることや、トラブルの解消を保証する教材ではありません。
友達との関わりを考える絵本2冊
友達との関係を考えるきっかけとして、絵本を一緒に読むのもおすすめです。
読み終わったあとに「どう思った?」と話すだけでも十分です。
答えを急がせず、親子で物語を楽しんでみてくださいね。
なかや みわ 作・絵/童心社
仲間に入れてもらえない黒いクレヨンのお話です。
それぞれのよさや、友達との関わり方について親子で話すきっかけになります。
内田麟太郎 作/降矢なな 絵/偕成社
友達を探すキツネとオオカミのやり取りを通して、友達になることや、一緒に過ごす楽しさを感じられるお話です。
友達とは何だろう、と親子で考えるきっかけにもなります。
園の先生に相談したいのはどんなとき?
友達と遊べないことが気になっても、すぐに何かの問題があると考える必要はありません。
ただし、子どもが困っていたり、つらい思いをしていたりする場合には、園の先生と一緒に考えることが大切です。
- 友達とのトラブルが繰り返され、本人がつらそうにしている
- 園に行きたがらない日が続いている
- 仲間外れや嫌がらせが疑われる
- 友達に声をかけたいのに、困っている様子が続いている
- 家庭でも不安や落ち込みが強くなっている
園の先生には「友達と遊べていますか?」だけでなく、「どんな遊びを楽しんでいますか?」「困ったときは誰に相談していますか?」など、具体的に聞いてみると状況をつかみやすくなります。
家庭での様子も伝えながら、子どもに合った関わり方を一緒に考えていきましょう。
不安や困りごとが長く続く場合には、自治体の子育て相談窓口や小児科などに相談する方法もあります。
4歳児の友達関係でよくある質問
一人遊びが好きなことだけで、問題があるとは限りません。
本人が楽しんでいるか、困っていることがないかを見てみましょう。
友達と遊びたいのに入れず困っている場合は、園の先生と相談してみるとよいでしょう。
まずは「一緒に遊びたかったんだね」と気持ちを受け止めましょう。
そのうえで、もう一度声をかける、別の遊びをする、先生に相談するなど、本人が選べる方法を一緒に考えます。
繰り返す仲間外れや嫌がらせがある場合は、大人が対応することが必要です。
4歳ごろの友達関係には個人差があります。
特定の友達がいなくても、園で安心して過ごし、好きな遊びを楽しめているなら、無理に仲良しの友達を作らせる必要はありません。
まずは何があったのかを聞き、気持ちが落ち着くのを待ちましょう。
相手を傷つけた場合には、その行動がよくなかったことを伝え、どうすればよかったかを一緒に考えます。
謝る言葉だけを急がせるより、相手の気持ちに気づく機会を大切にしたいですね。
毎日練習する必要はありません。
本人が興味を示したときに、ぬいぐるみや絵カードを使って短く遊ぶ程度でも十分です。
言葉が出ないときは、指さしや大人への相談など、ほかの伝え方も大切にしましょう。
まとめ|友達との関わりは、その子のペースで
4歳ごろは、友達と一緒に遊ぶ楽しさが広がる一方で、声をかけることや、気持ちを伝えることに難しさを感じる子もいます。
友達の輪に入れないからといって、すぐに心配しすぎる必要はありません。
一人で遊ぶことや、友達の様子を見ていることも、その子の大切な過ごし方です。
親ができるのは、無理に友達を作らせることではなく、子どもの気持ちを聞き、必要なときに助けを求められるよう支えることです。
うまくいかない日があっても大丈夫。
子どもの小さな気持ちを大切にしながら、少しずつ経験を重ねていけるといいですね。
※子どもの発達や友達との関わり方には個人差があります。記事は一般的な情報を紹介するもので、個別の発達評価や診断を行うものではありません。